船乗り(船員)になるには?
給料や待遇、未経験や30代からでも可能?などを解説
BE SAILOR
海への転職!その魅力は?
高い給料が魅力の船乗り(船員)。大変なこともありますが、魅力も大きい仕事です。
このページでは、船乗り(船員)なるには?の疑問にお答えするために、船乗りのなり方や、仕事内容、給料・条件面など、詳しく解説します。
船員(船乗り)の仕事とは?
船員の仕事内容や、年収・ボーナス、年齢層などを解説
船乗り(船員)とは?
文字通り船に乗って働く職業のことですが、日本国内で航海している「貨物船」や「タンカー」などは、大型船・小型船合わせて5,000隻を超え、船員の数は2万人以上います。
陸上と海上の仕事では、当然、自然環境、労働環境、生活環境が、大きく異なります。
また、船の職業は、下記の通り役割によって様々です。
- 船長
- 航海士
- 甲板部員
- 機関長
- 機関士
- 機関部員
- 司厨部員
船員の種類や詳しい仕事内容の参考ページ
・海の仕事.com:https://www.uminoshigoto.com/index.html
・日本内航海運組合総連合会:https://www.naiko-kaiun.or.jp/crew/crew02/
船乗り、船員、航海士にはどうやってなれる?
船乗りになるためには、商船高校や海上技術学校など専門の学校に進学する道もありますが、卒業後に別の仕事を経て転職することもできます。
その1つが、海技士養成講習(六級一種)という4.5ヶ月の講習を受けて6級海技士の資格を取る方法です。
海技士養成講習(六級一種)とは?
毎年決まった時期に開催される講習で、例えば4月〜9月など4.5ヶ月の期間講習を受講します。
その課程を修了してから、6ヶ月の乗船履歴をつける(実務経験を積む)ことで、6級海技士の受験資格を得ることができます。
なお、この課程を修了すると6級海技士試験の筆記試験が免除となります。
6級海技士を受験して合格すれば、航海士として働くことができます。
船乗り、船員、航海士に必要な資格は?未経験でも可能?
上記の通り、まったくの未経験でも、海技士養成講習(六級一種)を受けて6級海技士の資格を取ることで、未経験でも航海士として働くことができます。
数年間学校に通うことなく、4.5ヶ月という比較的短期間で受験資格をもらえるので、そこまでハードルは高くないと言えます。
海技士養成講習(六級一種)の受講料は?
日本海洋資格センターが実施する海技士養成講習(六級一種)は、受講料が310,800円となっています。
その他に諸経費がかかります。詳細はこちらをご覧ください。
船乗り、船員、航海士は何歳から、何歳までなれる?
原則、年齢制限はありません。
航海士になるための「海技士」については、免許交付が20歳になってから、と定められています。
商船高校や海上技術学校など専門の学校に通って船乗りを目指すのは10代〜20代前半の方がほとんどですが、未経験から挑戦する海技士養成講習(六級一種)については、30代以上でも受講される方がいます。
海技士養成講習(六級一種)を受けるための条件は?
受講申込の際に
の提出が求められます。
また、その他の条件として
- 原則、高卒以上(中卒でも入学試験に合格すれば可)
- 18歳以上
などがあります。
船乗り、船員、航海士の給料や待遇は?
厚生労働省が発表をしている賃金構造基本統計調査によると、船員の平均年収は443万円です。
全職種の平均年収が、436万円となっているので、平均年収は高めです。
また、昇進(役割)による昇給水準も高く
- 係長:平均年収は550万円
- 課長:平均年収は719万円
- 部長:平均年収は867万円
となっています。
現在の職業よりも年収アップを目指したい方は、参考にされてください。
また、乗船期間が長い分、休暇期間も長いという特徴があります。
例えば、
- 旅客船などで2週間の乗船期間の場合:休暇は5日程度
- 貨物船などで3ヶ月の乗船期間の場合:休暇は30〜35日
と、長く働いて、長期で休む、という他の職業ではなかなか見られない働き方をすることもできます。
船乗り、船員、航海士、転職のメリット・デメリット
メリット
- 衣食住に困らない(船内は個室)
- 長期休暇が取れる
- 陸上に比べて賃金が高い
- 負傷、疾病の場合の手厚い保護がある
- 自分の努力しだいで上級職員になれ、将来は船長や機関長なども目指せる
- 乗船期間中に自分の時間がかなりある
デメリット
- 行動が制限される
- 情報が制限される
- 人間関係が悪いと、逃げ場がない
未経験で船員になるには?
- 1海技士養成講習(六級一種)を受講する(4.5ヶ月)
- 26ヶ月の乗船履歴をつける(実務経験を積む)
- 36級海技士の資格を取る
- 4働きたい船の種類や乗船期間を決める
- 5条件に合う船員の求人情報を探して就職する
海技士養成講習(六級一種)とは?
船乗り(船員)としての経験がない未経験の人が、「6級海技士」の国家試験を受験するために
受講する海技士養成講習のことです。
6級海技士とは?
6級海技士になると、
- 総トン数200トン未満の船舶と漁船
- 総トン数200トン以上500トン未満の沿海区域を航行区域とする船舶と漁船
での船舶操縦が可能となります。
6級海技士になるためには、国土交通省が毎年4月、7月、10月、2月に実施している試験に合格する必要があります。 (試験は、北海道運輸局、東北運輸局、関東運輸局、北陸信越運輸局、中部運輸局、近畿運輸局、神戸運輸監理部、中国運輸局、四国運輸局、九州運輸局、沖縄総合事務局で、実施されています)
6級海技士の資格受験の条件として
- 総トン数5トン以上の船舶に2年以上乗船し、船舶の運航を担当
という実務経験が必要です。
その代わりに海技士養成講習(六級一種)を受講することで、実務経験がなくても、6級海技士の資格を受験することができます。 この講習を受講すれば、「海技士国家試験」の筆記試験が免除されるので、身体検査と口述試験に合格すれば6級海技士の免許を取ることができます。
海技士養成講習(六級一種)が受講できる場所・日程
日本海洋資格センターが実施する海技士養成講習(六級一種)は、
- JML関西事務所(兵庫):兵庫県西宮市西宮浜1
- JML九州海技学院(熊本):熊本県宇城市三角町三角浦1193番地
の2箇所での受講が可能です。
4.5ヶ月の講習ですので自宅から通うのではなく、近くに手配された宿泊所に住みながら受講するケースがほとんどですので、全国各地から受講生が来ています。
講習の日程は、毎年
- 4月〜9月
- 5月〜10月
- 7月〜12月
- 9月〜2月
- 10月〜3月
などの日程で開催しています。
各区会場の詳しい日程については、海技士養成講習(六級一種)のページからご覧ください。
(そのまま、申込みいただくことも可能です)